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オリジナル小説サーチ!コミュ☆

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オリジナル小説サーチ!コミュ☆
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オリジナル小説サーチ!コミュ☆
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自作のオリジナル小説を掲載しているブログであればジャンル不問です 短編、長編、ショートショートetc・・・ トラバ自体は日記でもOKです! 日記が面白ければ小説も面白いかも・・・ってね(*´∀`*) じゃんじゃん参加してね!
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オリジナル小説サーチ!コミュ☆の記事

1件〜50件

  • 好きな人に囲まれて両手に華 (38) 
    2021/01/18 20:35
    好きな人に囲まれて両手に華 (38) 

    翌朝、俺は自分が1人でベッドに横たわってる事に気が付き、文句を言っていた。呟きが声になって出てくる。 「もう、朝まで一緒に居てくれれば良いのに。嘉男さんのばかっ……」でも、腰には痛みなんて感じないという事は、途中止めかあ。 はあっ……と、溜息を吐いて身体を起こす。ま、取り敢えず弁当をと思ったが土曜日だ。ゆっくりできるのは今日と明日だ。週明けからは棚卸しに入る。一般事務と経理を昼間だけでも雇っているので...

    福山ともゑ

    BL風味の小説

  • 短篇小説「漕ぎ男」
    2021/01/18 17:59
    短篇小説「漕ぎ男」

    男が自転車を立ち漕ぎしている。 文字通り、サドルの上に立って。ペダルまでの距離は遠いが、いまは下り坂なので問題はない。上り坂が来ないことを祈るばかりだ。 やがてサドルの上に立って進む立ち漕ぎ男の脇を、座り漕ぎ男が追い抜いてゆく。座り漕ぎ男もまた文字通り、地面に座ったまま自転車を漕いでいる。もちろん尻は熱い。 と思いきや、ボトムスの尻部分には二個のローラーがついているので熱くない。なので正確に言えば二輪車ではなく四輪車と言うべきだ。尻ローラーがうなりを上げる。 そうなると次に現れるのはもちろん寝漕ぎ男だ。寝漕ぎ男は前輪と後輪のあいだに、あお向けに寝そべってペダルを漕いでいる。なので寝漕ぎ用自転車…

    井上智公

    泣きながら一気に書きました

  • キャット・ファイター〈11〉 南部の酒場にて
    2021/01/16 22:51
    キャット・ファイター〈11〉 南部の酒場にて

    「愛」の「不純さ」を知ってこそ、「愛」の「純粋さ」に思い至ることができる。人間関係に関する著作を手がけるエッセイスト・長住哲雄が、「愛って何?」を、科学的、文学的、ときどき叙情的(?)に解き明かす恋愛論ブログです。

    シランケン・重松シュタイン

    シランケンの不純愛講座

  • 短篇小説「何もない」
    2021/01/16 19:42
    短篇小説「何もない」

    とある土曜日の夜、私は「題名のない音楽会」へ行った。 それは「指揮棒のない指揮者」が指揮をとり、「バイオリンのないバイオリン奏者」や「チェロのないチェロ奏者」が「音楽のない音楽」を演奏する素晴らしい音楽会。ないのは題名だけでなく、あるのはただ静寂のみであった。 出不精の私をこの素敵な会へと出向かせたのは、「友達のいない友達」からの「誘い文句のない招待状」である。 では「友達のいない友達」にとっての私はいったいどういった存在であるのか。むろん彼には友達がいないはずなので、私とてご多分に漏れず友達ではないと思うのだが、その手紙は間違いなく私宛に送られてきたものだ。 招待状には、当然のように私を招待…

    井上智公

    泣きながら一気に書きました

  • 好きな人に囲まれて両手に華 (37) R18!性描写あります。抵抗ある方はスルーしてください。
    2021/01/15 22:08
    好きな人に囲まれて両手に華 (37) R18!性描写あります。抵抗ある方はスルーしてください。

    さっきから俺が触れて抓ったり吸い付く度に、政行の身体はびくっと動いて喘いでる。乳首もこりこりとしているし、舐めると微かに声が口から洩れてくる。今も政行のへそ辺りを舐めてると声が聞こえる。 「ん…」 吸い付いてキスマークを付けていく。政行の仕事上、キスマークを付けたままにして仕事は出来ないだろう。明日、一日だけでも俺を思ってくれ。 「高瀬のバカッ。仕事出来ないじゃないか……」等々。お前の愚痴を聞いてい...

    福山ともゑ

    BL風味の小説

  • 短篇小説「キュウリを汚さないで」
    2021/01/14 19:00
    短篇小説「キュウリを汚さないで」

    工場の真ん中にテーブルがある。テーブルの端で男Aがキュウリに泥を塗っている。 その隣の男Bがたっぷり泥のついたキュウリを受け取ると、シンクへと走りそれを丁寧に洗う。男Bはそのキュウリを、シンク脇に引っかけてある泥まみれの布巾で拭く。キュウリは再びドロドロになるが、このドロドロは男Aがもたらしたドロドロとは何かが違う。何が違うのかは誰にもわからない。 ドロドロのキュウリを預かりに男Cがやってくる。男Cは男Aのいたテーブルに向かい、そこでやはりたっぷり泥を塗ってから、ドライヤーでカラカラに乾かしてゆく。最初は熱風、仕上げは冷風。乾ききった泥キュウリは、すっかり違う表情を見せる。 そこへ下駄を鳴らし…

    井上智公

    泣きながら一気に書きました

  • 第2話 公爵家の騎士団長は一目惚れの少女と結婚したい
    2021/01/13 14:36
    第2話 公爵家の騎士団長は一目惚れの少女と結婚したい

     俺って本当に信用ないな——。 雲ひとつない穏やかな青空の下、ウィンザー公爵家の嫡男であり王都の騎士団長でもあるリチャードは、殊更美しい白馬に乗ったままチラリと後ろを振り返ると、その光景にあらためて嘆息した。 二人の執事が、それぞれ栗毛の馬を駆って着いてきている。 来なくていい、その必要はない、むしろ来るなと言い渡したにもかかわらず、二人は旦那様の命令ですからと聞く耳を持たなかった。雇い主は父である...

    瑞原唯子

    虚空碧海 - オリジナル恋愛小説

  • 短篇小説「押すなよ」
    2021/01/12 16:08
    短篇小説「押すなよ」

    「押すなよ押すなよ」あいつは言った。 だから僕は押さなかった。「押すなよ押すなよ」あいつはもう一度言った。 やっぱり僕は押さなかった。だって押すなと言っている。「押すなよ押すなよ」あいつはこれで三回も言った。 こんなに何度も言うってことは、押されるとさぞ大変なことになるのだろう。僕はますます押せなくなった。「押すなよ押すなよ」あいつは懲りずに言っている。 それでも僕は押さなかった。押したって僕にはなんの得もない。そうかそうかそうなのか。僕が押さないのは、あいつのためを思ってのことじゃあなかった。僕はなんて汚い人間なんだ。優しさのかけらもない。「押すなよ押すなよ」あいつはまだまだ言うつもりらしい…

    井上智公

    泣きながら一気に書きました

  • 好きな人に囲まれて両手に華 (35) 性描写あります。抵抗ある方はスルーしてください。
    2021/01/11 21:29
    好きな人に囲まれて両手に華 (35) 性描写あります。抵抗ある方はスルーしてください。

    あの女の子どもと会ったことを高瀬に知らせると、高瀬はそんなにも日にちを置かずにやってきた。その時に聞いていた。 「俺は、お父ちゃんと死んだお母ちゃんの子どもだよ。DNAでも何でも鑑定してくれ。お母ちゃんが死んでから、お父ちゃんは帰りが遅くなった。俺が男だから、まだ良いと思うよ」 「それはどういう意味だ? お前が継ぐって事か?」 「嫌、俺は継がないよ。あのさ、俺が女だったら、高瀬はどうする?」 「え...

    福山ともゑ

    BL風味の小説

  • キャット・ファイター〈10〉 ポルノ雑誌が伝える醜聞
    2021/01/10 22:38
    キャット・ファイター〈10〉 ポルノ雑誌が伝える醜聞

    「愛」の「不純さ」を知ってこそ、「愛」の「純粋さ」に思い至ることができる。人間関係に関する著作を手がけるエッセイスト・長住哲雄が、「愛って何?」を、科学的、文学的、ときどき叙情的(?)に解き明かす恋愛論ブログです。

    シランケン・重松シュタイン

    シランケンの不純愛講座

  • 短篇小説「不可視な無価値」
    2021/01/09 12:24
    短篇小説「不可視な無価値」

    右に置いてある物をそのまま右に置いておくのと、いったん左に動かしてから再び右に置き直すのとではまったく意味が異なる。それが我が社の理念である。 これは一度動かしてしまうと同じ右でも位置が微妙に変わってしまうとか、そういうことではない。当初置いてあった場所と、動かした末に戻した場所が寸分違わぬ場所であったとしても、それらはすでに完全な別物なのである。我が社はそういう方針のもとで生産活動をおこなっている。 ゆえに我が社では転勤が異常に多い。東京本社に勤めている者が、ある日突然大阪への転勤を言い渡され、翌日にはさっそく大阪支社へと出社する。そしてその次の日には、再び東京本社の、いつもの席へと出社する…

    井上智公

    泣きながら一気に書きました

  • 低い夜空を白骨と巡る 5
    2021/01/08 23:00
    低い夜空を白骨と巡る 5

         ←前話        人混みの中で、はぐれないよう、お兄さんと手を繋いでおこう。お兄さんは迷うことなく先導していってる。この道に詳しいのかな? 常連さんだったりしてね。    二人が足を止め

    千才森 万葉

    千才の迷い森Blog

  • コント「無傷だらけのヒーロー」
    2021/01/08 13:11
    コント「無傷だらけのヒーロー」

    【登場人物】 ガジロー選手(野球のユニフォームを着ている) アナウンサー 試合後のヒーローインタビュー。お立ち台に選手が立ち、その横でアナウンサーがマイクを向ける。深めのエコーがスタジアム全体に響き渡る。アナウンサー「放送席~放送席~。本日の試合で見事完封勝利をおさめました、スワルトヤクローズのガジロー投手です。(ガジローに)いやー、それにしても完璧な復帰戦でしたね!」 ガジロー 「ありがとうございます! 復帰っていうか、ずっと出てましたけどね」 アナウンサー「気づきませんでした! しかし一年半ぶりの登板ということで、だいぶ緊張したんじゃないですか?」 ガジロー 「いや、だからずっと中五日でコ…

    井上智公

    泣きながら一気に書きました

  • 短篇小説「動機喚起装置もちべえ」
    2021/01/06 15:06
    短篇小説「動機喚起装置もちべえ」

    私はついに動機喚起装置『もちべえ』を手に入れた。これさえあればどんな願いも叶えたようなものだ。なにしろ成功する人間にもっとも必要とされるものは、実のところ斬新な発想でも強固な人脈でも漲る行動力でもなく、それらすべての原動力であるところの「動機」であるからだ。 物事のスタート地点には、必ず動機というものが存在する。動機なきところに成功などあり得ない。明確な動機なしにはじまったプロジェクトは、内容を問わず途中で推進力を失い必ず頓挫することになっている。動機なき言動に人を動かす力など微塵もないからである。 人がことをはじめる際にもっとも持ちあわせていなければならないが、自らの意志ではけっしてつくりだ…

    井上智公

    泣きながら一気に書きました

  • 短篇小説「脂肪動悸」
    2021/01/05 17:26
    短篇小説「脂肪動悸」

    いつもの道を、歩いていた。天井裏かもしれない。天井裏だとしたら、頭がつっかえるはずだがそんなことはなかった。ならばそれは駅へと向かういつもの道だ。 だけどねずみを見かけたような気がする。ねずみは天井裏にいるべきだ。いやどぶの中という可能性もある。なにしろどぶねずみというくらいだから。 じゃあどぶねずみ以外のねずみはいったいどこにいるのか。天井裏ねずみというのは聞いたことがない。必ずしも名前に住んでいるエリアを明記する必要もない。ねずみの話をしたいわけではない。むしろまったく興味はない。路傍にもねずみはいる。ならばやはりいつもの道か。 駅へと続く道。なぜ行き先を駅と言いきれるのか。山かもしれない…

    井上智公

    泣きながら一気に書きました

  • キャット・ファイター〈9〉 別れのベッド
    2021/01/04 22:37
    キャット・ファイター〈9〉 別れのベッド

    「愛」の「不純さ」を知ってこそ、「愛」の「純粋さ」に思い至ることができる。人間関係に関する著作を手がけるエッセイスト・長住哲雄が、「愛って何?」を、科学的、文学的、ときどき叙情的(?)に解き明かす恋愛論ブログです。

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    シランケンの不純愛講座

  • 好きな人に囲まれて両手に華 (32) 
    2021/01/04 21:08
    好きな人に囲まれて両手に華 (32) 

    チリリンッ♪と、鈴の音が鳴る。 「いらっしゃ……、あ」 「へえ、大盛況だな」 「なんで、そっちから」 「今日は客として食べる」 「それなら、お金頂きますよ」 「ああ、払うよ。唐揚げ定食、ライス大盛りで」 嘉男さんが客として食べに来てくれることは無いので、とっても嬉しい。その思いが顔に出ていたのだろう。 「嬉しそうだな」 「だって、仕事以外で会う事って無いからね。それに最近は夜ご飯にも来てくれないし」...

    福山ともゑ

    BL風味の小説

  • 短篇小説「坂道の果て」
    2020/12/31 16:59
    短篇小説「坂道の果て」

    大学受験当日の朝、満員電車から予定通りスムーズに脱出した嶋次郎は、受験会場である志望校へと続く坂道を歩いていた。右へ左へうねりながら延々と続くその登り坂は、まるでこの一年間の道のりのようだなと思いながら。 だが嶋次郎がこの道を辿るのは初めてではない。それは彼が浪人しているという意味ではなく、彼は何度もこの道を実際に通ったことがあるということだ。 嶋次郎は予行演習と称して、受験前に何度も志望校への道をその足で確認していた。もちろん当日と同じ時間帯の同じ電車に乗り、同じ道のりを歩いて。それが勉強をサボるちょうどいい理由になっていたことも否めないが、そこは「息抜き」と心の中で都合よく言い換えてみたり…

    井上智公

    泣きながら一気に書きました

  • サルシャとウルスラのふたりごと~ゆく年くる年2020
    2020/12/31 10:36
    サルシャとウルスラのふたりごと~ゆく年くる年2020

    サルシャ「2020年も今日で終わるね」

    平沢沙里

    High-Clear Voice

  • アパルトマンで見る夢は 1 椅子
    2020/12/31 10:06
    アパルトマンで見る夢は 1 椅子

      白髪頭の監督は、お辞儀をするように下を向き、その顔を両手で隠した。 体が前へ傾いたことで、彼の座っていたパイプ椅子が、キィ……と小さな音を立てた。 静まり返った広い部屋に、その音だけが通って聞こえた。 数秒後に、ピタピタ、と、裸足の足音が近寄ってきた。 自分のすぐ正面で止まるのを、監督は闇の中で感じ取った。 両手をそっと顔から下ろして、目を開くと、白くて細い足が二本、キレイに揃っているのが見えた...

    リエミ

    リエミブログ

  • 低い夜空を白骨と巡る 4
    2020/12/30 13:03
    低い夜空を白骨と巡る 4

         ←前話       一本ダタラと兄妹二人で歩いていたはずなのに、森の奥に進むにつれて、ぽつりぽつりと数が増えてく。 赤く揺れる不定形の狐火たちが、どこからともなく飛んできて、君たちの後ろに続

    千才森 万葉

    千才の迷い森Blog

  • 稲妻トリップ 1 さっき……
    2020/12/30 10:34
    稲妻トリップ 1 さっき……

      高架下の水面(みなも)に、街灯の明かりが落ちて揺れていた。 淡いオレンジ色の光と、薄暗い夜の青さが入り混じる。 俯いた顔に冷たい風が吹きつける。 ほんのりと、潮の香りを運んでくる。 車のライトが背中で輝き、速いスピードで過ぎ去った。 毎日見ている。 足を止めて、橋の上から。 そこは、道路を仕切る白線の中。 深夜になると、交通も少ない。 誰にも入ってきてほしくないの。 ただ一人で、私は海を眺める...

    リエミ

    リエミブログ

  • 短篇小説「土下男」
    2020/12/29 17:52
    短篇小説「土下男」

    土下男はすぐに土下座ばかりするから土下男と呼ばれている。名前はまだない。なんてことはないが誰も彼を本名で呼んだりはしない。彼が死んだら、間違いなくその戒名には土下男の三文字が含まれるだろう。だが土の下に埋められるにはまだ早いと言っておく。 土下男は学生時代から土下座ばかりしていた。宿題を忘れても遅刻をしても買い食いをしても土下座一発で許された。 しかし人はどんな奇抜な動きにも見慣れるものだ。飽きられるにつれて、その効力は着実に弱まっていくことになっている。ならばこちらも強度を上げねばならない。そのためにはどうしたら良いか。土下男はまず、地面に頭をつけている時間を増やすことを考えた。 不祥事を起…

    井上智公

    泣きながら一気に書きました

  • 低い夜空を白骨と巡る 3
    2020/12/29 15:09
    低い夜空を白骨と巡る 3

       ←前話    踏み込んだのは、分厚く枯れ葉が積もる道。 所々に積もった雪が、暗い世界に少しだけ光を贈ってきてくれる。それでも、この先深い森の道、重たい闇が滞ってた。 今の季節は冬の始まり。 終わ

    千才森 万葉

    千才の迷い森Blog

  • ソレイユの森 1 シュー教授
    2020/12/29 10:39
    ソレイユの森 1 シュー教授

      大学の研究室で教授を務めていたしゅういちは、漢字で「周一」と書く。 同僚や教え子たちは、親しみを込めて「いち」を伸ばす発音にし、「シュー教授」と呼ぶことにしていた。 歳は四十過ぎ。毛量は多いけれど、白髪を染めないので老けて見える。 しかし性格は明るく、人当たりも優しかった。 生徒の勉強を、その子が解かるまで親身になって指導していた。 親身になり過ぎたのかもしれない……。 あとになって、シュー教授...

    リエミ

    リエミブログ

  • 月のライン 1-1
    2020/12/28 11:05
    月のライン 1-1

      フェリーに乗って30分、本土から16キロと、さほど離れていないその島は、観光地として人気があった。 島、といっても南の楽園ではなくて、船が上陸する港には、たしょう砂浜がある程度で、島を支える地面には、そのほとんどに硬い石畳が敷き詰められていた。 上に建つのは、中世の面影を残した建物。 太い木枠が入り交じり、みな同じような朱色の屋根に、白い壁。 花を飾った出窓に揺れる、レースのカーテン。 ドアには飾...

    リエミ

    リエミブログ

  • キャット・ファイター〈8〉 暴かれたわいせつショー
    2020/12/27 23:56
    キャット・ファイター〈8〉 暴かれたわいせつショー

    「愛」の「不純さ」を知ってこそ、「愛」の「純粋さ」に思い至ることができる。人間関係に関する著作を手がけるエッセイスト・長住哲雄が、「愛って何?」を、科学的、文学的、ときどき叙情的(?)に解き明かす恋愛論ブログです。

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  • 回る円盤
    2020/12/27 09:47
    回る円盤

      その時、少年はまだ言葉も知らぬ赤ちゃんだった。 母と、ベビーカーに乗せられて、連れ出された散歩の途中で、少年はあるものに目が釘付けとなった。 ベビーカーから見上げたその先に、くるくると回る円盤があった。 なぜ円盤があるのか、なぜくるくると回っているのか、しかし少年は0歳だったので、母親に尋ねようとしても、ただ「あー!」としか言えないのであった。 円盤は回る。 ただくるくると、その場で回り続ける...

    リエミ

    リエミブログ

  • 短編小説「言わずもが名」
    2020/12/26 15:40
    短編小説「言わずもが名」

    かつてはこの国にも省略の美学というものがあった。 たとえば俳句。に限らず会話や文章、そして商品のネーミングに至るまで、語られていない行間にこそ価値がある。そこに粋を感じる悠長な時代がたしかにあったのだ。いやあったらしい。私はそんな時代は知らない。物心ついたときからすでに、省略は不誠実と見なされ罰せられる、何もかもが説明過多な時代がすっかり完成していたのだから。 もちろん説明過多というのは過去と比較しての話だ。この時代に生きる私たちはそれを説明過多と感じることはない。なぜならば目にするものも会話も文章も、すべてが常時説明過多であるからだ。 つまりそれはデフォルトであり標準仕様であって多いも少ない…

    井上智公

    机上の変~不条理短編小説工房~

  • 低い夜空を白骨と巡る 2
    2020/12/26 13:47
    低い夜空を白骨と巡る 2

       ←前話    手を差し出されて握ってみたけど、感触は、紛うことなく骨のそれ。 ぎくしゃくと動く首の関節、風が抜けてく空洞の胸、目も鼻もない丸い顔。どんなに怖い骸骨だって、お兄さんとわかれば怖くな

    千才森 万葉

    千才の迷い森Blog

  • わたる君の日記帳
    2020/12/26 10:49
    わたる君の日記帳

      ある日の放課後、わたる君は横断歩道の向こうから、一人のおじさんが歩いてきて、話しかけられた。「やぁ、やっと会えたな」「おじさんだれ?」 わたる君はおじさんの顔を見た。 どこか自分と似たような目をしている。「親戚の人?」「とりあえず止まって話さないか?」「えっ、横断歩道だよ。信号が赤に変わっちゃうよ」 わたる君が足を進めようとするが、おじさんはわたる君の腕を、がっしり掴んで放さなかった。「助けて...

    リエミ

    リエミブログ

  • 好きな人に囲まれて両手に華 (28) 
    2020/12/25 21:35
    好きな人に囲まれて両手に華 (28) 

     クリスの嬉しそうな声がする。  『ふふふっ、今日は特別にカナダから出れるぅ』  『え、そうなの?』   すると、クリスはとんでもない事を言ってきた。  『マサ。君の護衛として、我が国の国境隊が1個大隊護衛する』  『はあっ?』  『で、私も一緒にニューヨークへ行く』  すると、二人の疲れた声が聞こえてきた。  『もう、ほんとに大変だったんだから』と、デイブだ。  『クリスはね、本当にサド王様だよ...

    福山ともゑ

    BL風味の小説

  • 短編小説「誰得師匠」
    2020/12/24 15:44
    短編小説「誰得師匠」

    今日も劇場の楽屋は誰得師匠のおかげでてんやわんやである。楽屋口から出たり入ったりしながら、トイレへ行った一瞬の隙に連れてきた鳩がいなくなったと誰得師匠が騒いでいる。担当の新人マネージャーを呼びつけては鳩の生態を語って聴かせ、劇場の女性スタッフを捕まえては鳩の餌代がいかに高くつくかを熱弁する。 三十分ほどスタッフ総出で探索させたのち、楽屋でのんびり煙草を吹かしている誰得師匠にマネージャーがおそるおそる声をかける。「すいません、まだ見つかってなくて……」 新人が怒鳴られるのを覚悟してほとんど目をつぶりながらそう言うと、誰得師匠は驚くべき返答をしれっと口にした。「ああ、鳩ならここにあったよ」 そして…

    井上智公

    机上の変~不条理短編小説工房~

  • 短編小説「漕ぎ男」
    2020/12/23 15:08
    短編小説「漕ぎ男」

    男が自転車を立ち漕ぎしている。 文字通り、サドルの上に立って。ペダルまでの距離は遠いが、いまは下り坂なので問題はない。上り坂が来ないことを祈るばかりだ。 やがてサドルの上に立って進む立ち漕ぎ男の脇を、座り漕ぎ男が追い抜いてゆく。座り漕ぎ男もまた文字通り、地面に座ったまま自転車を漕いでいる。もちろん尻は熱い。 と思いきや、ボトムスの尻部分には二個のローラーがついているので熱くない。なので正確に言えば二輪車ではなく四輪車と言うべきだ。尻ローラーがうなりを上げる。 そうなると次に現れるのはもちろん寝漕ぎ男だ。寝漕ぎ男は前輪と後輪のあいだに、あお向けに寝そべってペダルを漕いでいる。なので寝漕ぎ用自転車…

    井上智公

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  • 片づけられない女②
    2020/12/23 00:15
    片づけられない女②

    週に一回のカウンセリング開始からひと月半ほどたったころ、またゆり子の睡眠障害の話がでた。夜寝られないので主治医から睡眠剤を処方されているが、出来るだけ依存しないようにしているとこれまでも何度か話していた。 「寝られない原因は仕事のストレス以外に何かありますか。例えば夜カフェインを取るとか。お酒をたくさん飲みすぎるとか」 もう一度こう聞くあかりに、 「私、片づけられない女なんです」 と、意表を突く答えがゆり子の口から飛び出した。 「掃除する元気もないから、家の中がグチャグチャだし。テーブルの上には郵便がうず高くたまっていて...そこでご飯を食べることさえできません。中には重要な書類もあるはずだけど、どうしても手が付けられない。それが気

    小さなミラクル

    小さなミラクル通信

  • 短編小説「ジダハラ」
    2020/12/22 18:48
    短編小説「ジダハラ」

    世間では時短ハラスメント、略して「ジタハラ」というものが流行っているようだが、わたしの職場では「ジダハラ」にすっかり迷惑している。 ジダハラの原因は、わたしと同じ職場で働く壇田踏彦という男である。踏彦はことあるごとに地団駄を踏む。その足音が、周囲をジリジリと苛つかせるのである。すでにおわかりだとは思うが、ジダハラとは「地団駄ハラスメント」の略である。 厄介なのは、われわれ地団駄を踏み慣れていない人間にとって、いまだ地団駄という行為が未知の領域であるということだ。地団駄とは本来、怒りや悔しさから踏むものと思われている。だが踏彦の様子を観察した結果、わたしを含む周囲の同僚らの見解では、それは地団駄…

    井上智公

    机上の変~不条理短編小説工房~

  • キャットファイター〈7〉 異性格闘のたくらみ
    2020/12/21 22:50
    キャットファイター〈7〉 異性格闘のたくらみ

    「愛」の「不純さ」を知ってこそ、「愛」の「純粋さ」に思い至ることができる。人間関係に関する著作を手がけるエッセイスト・長住哲雄が、「愛って何?」を、科学的、文学的、ときどき叙情的(?)に解き明かす恋愛論ブログです。

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  • 題名未定 1
    2020/12/21 22:25
    題名未定 1

         写真に言葉を乗せた記事を書きたかったんだけど、外に出ても雪しか写せないのさ。もうね、降りすぎ。 今週はまだマシらしいけど、年末年始は再び寒波に襲ってくるんだそう。 これ以上降ったら、潰れる家

    千才森 万葉

    千才の迷い森Blog

  • 好きな人に囲まれて両手に華 (26) 
    2020/12/21 20:40
    好きな人に囲まれて両手に華 (26) 

     これはやばい。 今の内に、まだ理性が保っている間に行動しないと。 そう思った嘉男はベッドから降りながら声を掛けてくる。  「朝飯は簡単なのでも良いか?」  「は、はい、良いです」  え、作ってくれるのか、この人が?  ぎゅるるるるる……。 またもや聞こえる、盛大な音が。 その音が聞こえたのだろう、今度はさっきよりも盛大な笑い声が聞こえてくる。   「わはははっ……。はいはい、そう急かすな。すぐ作って...

    福山ともゑ

    BL風味の小説

  • 不思議な絵
    2020/12/20 11:06
    不思議な絵

      美術部のあいちゃんは、ある日先生から、有名な画家の絵を見せられた。「この人はきみたちと同い年の青年だ。なのに、こんなにリアルな絵を描いている。参考にしなさい」 その画家の名前は、こうくんといった。 特に、人物画がうまかった。 今、個展を開いていて、世界中を回っているらしい。 もうすぐ日本にも来日する予定だった。 あいちゃんも会いに行こうと決めた。 ある日、TVの取材で、こうくんの新作が発表され...

    リエミ

    リエミブログ

  • 短編小説「キュウリを汚さないで」
    2020/12/19 14:39
    短編小説「キュウリを汚さないで」

    工場の真ん中にテーブルがある。テーブルの端で男Aがキュウリに泥を塗っている。 その隣の男Bがたっぷり泥のついたキュウリを受け取ると、シンクへと走りそれを丁寧に洗う。男Bはそのキュウリを、シンク脇に引っかけてある泥まみれの布巾で拭く。キュウリは再びドロドロになるが、このドロドロは男Aがもたらしたドロドロとは何かが違う。何が違うのかは誰にもわからない。 ドロドロのキュウリを預かりに男Cがやってくる。男Cは男Aのいたテーブルに向かい、そこでやはりたっぷり泥を塗ってから、ドライヤーでカラカラに乾かしてゆく。最初は熱風、仕上げは冷風。乾ききった泥キュウリは、すっかり違う表情を見せる。 そこへ下駄を鳴らし…

    井上智公

    机上の変~不条理短編小説工房~

  • 輪廻転生
    2020/12/19 08:57
    輪廻転生

      いつも同じ夢を見る。 女の子が話しかける。「あなたの寿命の一年を、私にくれると約束したら、好きなものをあなたにあげるわ」「あげるさ」 と、その男は言う。 どうせ夢の中の話だ。 現実には関係のないこと……。 翌日、男は好きなものを手に入れる。 そしてまた夢を見る。「今度は何くれる?」 男は女の子に、寿命を一年分ずつ渡しながら、欲しいものを手にする。 そのうち、夢の中の女の子が成長し、大きくなる。「...

    リエミ

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  • 短編小説「タテ割り刑事」
    2020/12/18 15:55
    短編小説「タテ割り刑事」

    張り込み刑事が今日も現場に張り込んでいる。 張り込み刑事は文字どおりの張り込み刑事であるから、張り込む以外の仕事は何もしないし教わってもいない。手錠の掛けかたすら知らないし、そもそもそんなもの所持してもいない。銃なんてもってのほかだ。それぞれ手錠刑事と発砲刑事に任せれば良い。 張り込み刑事は小腹が空いてきたので、差し入れ刑事に差し入れをお願いすることにした。差し入れ刑事はアンパン刑事からアンパンを、牛乳刑事から牛乳を独自ルートで入手し、電柱の陰から向かいのビルを見つめている張り込み刑事に渡す。 張り込み刑事はそれをいったん後輩の毒味刑事に食べさせ、念入りに無事を確認してから口にする。アンパンや…

    井上智公

    机上の変~不条理短編小説工房~

  • 短編小説「課金村」
    2020/12/16 13:06
    短編小説「課金村」

    この村ではなにもかもが無料である。一見そのように見える。本当にそうなのかもしれない。本当はそうなのかもしれない。ということは、そうじゃないのかもしれない。 朝から公園を散歩していた私は、喉が渇いてきたので自販機でジュースを購入しようと考える。ここでつい「購入」などと言ってしまうのは、前時代的な貨幣経済に毒された旧人類たる私の悪い癖だ。 ここではなにもかもが当たり前のように無料であり、自販機に並んだ十数個のボタンは、いずれも最初からここ押せワンワンとばかりにまばゆい光を放っている。そもそもコインの投入口など、どこにもありはしない。 早くも疲れを感じていた私は、選び放題の中から栄養ドリンクのボタン…

    井上智公

    机上の変~不条理短編小説工房~

  • キャット・ファイター〈6〉 破廉恥はエスカレートする
    2020/12/15 23:31
    キャット・ファイター〈6〉 破廉恥はエスカレートする

    「愛」の「不純さ」を知ってこそ、「愛」の「純粋さ」に思い至ることができる。人間関係に関する著作を手がけるエッセイスト・長住哲雄が、「愛って何?」を、科学的、文学的、ときどき叙情的(?)に解き明かす恋愛論ブログです。

    シランケン・重松シュタイン

    シランケンの不純愛講座

  • ショートショート「バスが来るまでの間」
    2020/12/15 18:16
    ショートショート「バスが来るまでの間」

      バスが来るまでの間、君の他愛無い話に耳を澄ませた。騒音を擬人化したタケルも、すぐ卑屈さに空気を変えるマサヤも今日は居ない。君を独り占め出来る嬉しさを思えば…

    有沢祐輔

    空虚ノスタルジア

  • シャツ
    2020/12/13 09:56
    シャツ

      シャツは、「自分はどうしてこんな人に着られているんだろう」と、納得がいきませんでした。 シャツは、ショーウィンドーのマネキンに着られているのが、一番でした。 華やいだ人通りから、たくさんの視線を集めていたのですから。 今、シャツは試着室にいます。 おばさんに着られて、鏡と向き合わされているのです。 ちょっと太いおばさんは、シャツのボタンを引きちぎりそうです。 シャツは、ショーウィンドーに早く帰...

    リエミ

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  • 短編小説「失礼くん」
    2020/12/12 18:55
    短編小説「失礼くん」

    「失礼しま~す!」 今日も失礼くんが、元気よく知らない家に上がりこんでゆく。もしもあなたが彼に失礼されたくないのなら、この時点で「失礼しないでください!」と即座に返答しなければならない。さもなくば、失礼くんはこのひとことが受け入れられたことによって、以後すべての失礼を許されたと解釈し、失礼の限りを尽くすことになる。この日も特に返事は聞こえなかった。 失礼くんは失礼な人なので、もちろんインターホンなど鳴らさないしノックなどするはずもない。とはいえ玄関の鍵さえ閉めておけば勝手に上がりこまれる心配もない……と言いたいところだが、失礼くんが上がりこむ家は、決まって玄関の鍵を掛ける習慣のない家と相場が決…

    井上智公

    机上の変~不条理短編小説工房~

  • 3人の宇宙人
    2020/12/12 09:56
    3人の宇宙人

      高度な文明の発達した星から、3人の宇宙人が地球に来た。 地球人は友好をはかるため、手厚くもてなすことにした。 まず、長旅で疲れていると思ったので、マッサージを受けさせた。 すると宇宙人はこう言った。「なんてことだ、凶暴な地球人め。こんなに体をつねられて、憤慨だ!」 今まで高度な星にいて、重力も軽いせいか、体が凝ることもなかったのだ。 次に、仕方がないのでお灸士に来てもらい、お灸で和んでもらおう...

    リエミ

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  • 好きな人に囲まれて両手に華 (22) 
    2020/12/11 21:13
    好きな人に囲まれて両手に華 (22) 

     週が変わった翌週の火曜日の午後。 俺はスーツを着て履歴書を持参して、あるスポーツジムに入っていく。  人事担当と面接をして入社試験なるものも受けて、その場で即決された。 4月からの正社員としての雇用となった。 3月末までには住む所を決めて、4月には教えるようにと言われた。  夕方近くになり、スポーツジムの所長は人事担当者から報告を受けた。  「中高大では水泳バカと名が付くほどの有名人で、自分も知...

    福山ともゑ

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