あれからの神無月の巫女、これからの姫神の巫女(十六)
ひさびさに雑誌掲載版の漫画「姫神の巫女」のレビューの続きを書きます。残念ながらうっかり連載の第十七話分までで止まっていたので、締めくくりの感想を残しておくことにしました。すでに単行本全三巻で完結しておりますので、ネタバレ遠慮なしの考察になります。****連載第十八話。婚儀から逃げ出した媛子と連れ出した千華音の逃避行。追いかけてくるのは、御観留役の近江和双磨。文字どおり、ついに崖っぷちに追い詰められたふたりの御神巫女ですが──…というのが、前回のラスト。ここで媛子と千華音がソウマ子に投げつける言葉が、いかにも辛辣。原作漫画「神無月の巫女」でも、田舎の信仰に対する批判的なニュアンスを感じましたが、原作者先生ズは個人的に毒々しい思いでもあるのでしょうか。たしかに意味のない、ただ小さなムラでの、前例を守るだけの慣...あれからの神無月の巫女、これからの姫神の巫女(十六)